高齢者向け「いざという時の備え」

日本は、既に超高齢化社会にあります。
そのうえで、高齢者の方に今一度知ってほしい、「いざという時の備え」について簡単にご説明させていただきます。

1、災害の備え

災害大国日本では、地球温暖化などの影響により、年々「今まで経験したことがない」という言葉が聞かれるような大規模災害が増加しています。 平成31年3月に「避難勧告に関するガイドライン」が改正され、警戒レベル3での高齢者等避難開始という文言が明記されるようになりました。

  

水害・土砂災害について、市町村が出す避難情報と、
国や都道府県が出す防災気象情報を、5段階※1に整理しました。

<避難情報等> <防災気象情報>
警戒レベル 避難行動等 避難情報等 【警戒レベル相当情報(例)】※4
警戒レベル5
既に災害が発生している状況です。
命を守るための最善の行動をとりましょう。
災害発生情報※2
〔市町村が発令〕
警戒レベル5相当情報
氾濫発生情報
大雨特別警報   等
警戒レベル4
(全員避難)
速やかに避難先へ避難しましょう。
公的な避難場所までの移動が危険と思われる場合は、
近くの安全な場所や、自宅内のより安全な場所に 避難しましょう。
避難勧告※3
避難指示(緊急)

〔市町村が発令〕
警戒レベル4相当情報
氾濫危険情報
土砂災害警戒情報   等
警戒レベル3
(高齢者等は避難)
避難に時間を要する人(ご高齢の方、傷害のある方、乳幼児等)と
その支援者
は避難をしましょう。
その他の人は、避難の準備を整えましょう。
避難準備・
高齢者等避難開始

〔市町村が発令〕
警戒レベル3相当情報
氾濫警戒情報
洪水警報   等
警戒レベル2
避難に備え、ハザードマップ等により、
自らの避難行動を確認しましょう。
洪水注意報
大雨注意報等

〔気象庁が発令〕
これらは、住民が自主的
に避難行動をとるために
参考とする情報です。
警戒レベル1
災害への心構えを高めましょう。 早期注意情報
〔気象庁が発令〕
※1 各種の情報は、警戒レベル1~5の順番で発表されるとは限りません。状況が急変することもあります。
※2 災害が実際に発生していることを把握した場合に、可能な範囲で発令
※3 地域の状況に応じて緊急的又は重ねて避難を促す場合等に発令
※4 国土交通省、気象庁、都道府県が発表

それは、過去の災害で多くの高齢者が避難を躊躇された事が大きくかかわっています。平成30年7月豪雨では愛媛県、岡山県、広島県の3県においる死者数のうち、60代以上の死者数が約7割を占めていました。
過去には、避難警報などの情報が市町村区単位でうまく伝達できていなかった事も避難の遅れや躊躇の要因となったケースもありますが、あくまで「自らの命は自ら守る」(自助)という防災意識が無くては、行政がいくら改革を推し進めても役に立ちません。
しかしながら、各自治体から発行されている災害ガイドブックなどを目にしても目安となる備蓄品や非常時持ち出し品が早期避難に適した内容としては参考になりにくいという現状にあります。特に高齢者は警戒レベル3で避難を開始するという事は警戒レベル2の段階で避難のための持ち出し用品を選別しなくてはなりません。何より、避難しても取り越し苦労で終わるケースが繰り返されることで、避難行動への消極的な思考を誘発しかねません。

したがって早期避難を開始する高齢者においては以下の点、①避難を迅速に行う事ができ、②且つ中長期の避難生活においても有用である、という要件を満たす適切かつ最小限な物品は何かという部分に着目したうえで、パッと持ち運びできる早期避難セット(ここでは減災避難セットと呼ぶ)をあらかじめ用意しておくことが有用となってきます。

2、緊急入院の備え

日本の高齢化で高齢者単身世帯や高齢者夫婦のみ世帯の増加が一つの社会的な課題となっています。その影響として、年々高齢者の救急搬送の割合が全体数の半数を超えるという現状があります。

今後、高齢者夫婦のみ世帯や高齢者単世帯が増加する中で、にわかに着目されているのが入院セット(ここでは緊急入院セットと呼ぶ)です。
救急搬送しかり、病気やケガによる急な入院の際に、本人は病院から動けないことがほとんどです。その場合は、連絡を受けた家族や友人、支援者などが入院生活に必要な道具を準備する必要があります。
そういった場合、緊急入院セットが事前に用意されている事で、支援者や家族はそれを持ち出すのみで入院者の必要な物品を持ち出すことができるためとても有用です。


3、減災セットと入院セットの比較

せいとんは、ご自宅の災害備蓄品などの整理整頓は勿論の事、お客様がお住いのハザードマップ、地域の避難所の備蓄品や対策情報をもとにお客様の為の減災避難セットや緊急入院セットを作るお手伝いをさせて頂きます。
また入院セットと減災避難セットの双方を別個に準備するとなると、家に種類の異なる非常用品セットが存在することになり、これらは日常的に使用しない上に、そろえるのにお金がかかり、更に保管場所を多くとられてしまします。
せいとんは、緊急入院セットと減災避難セットの必要項目の類似性を活かし、兼用として活用できるようにさせて頂くことも可能です。

整理整頓の知識と工夫、高い防災意識で、お客様に合った高齢者向け「いざという時の備え」をサポートさせて頂きます。


No 今回用意した減災避難兼緊急入院セットの内容 減災 入院 備考(理由等)
1 緊急カード
(さっぽろ防災ハンドブックに付いている緊急カード使用)
氏名や家族名、連絡先、血液型等が確認できるカード
2 マグカップ(プラスチック) 入院:必要。
災害:食事の器代わりとしても使える
3 広口のマグカップ
(プラスチック、蓋つき)
入歯を使用している為、入歯ポットとして必要。
また災害時は食事の器としても使える。
4 小物入れケース 歯ブラシや水の要らないシャンプーなどをまとめられる。
5 箸・スプーン・フォーク
それらを入れられるケース
入院:必要。
災害:避難移動中にコンビニなどで購入可能。
ただし、支給される非常食に箸などが付いてこない可能性はある為、あらかじめ持っていても良い。
6 パジャマ(上下分離タイプ)   入院:かかりつけの病院がない為、救急の場合どこに搬送されるか分からない。
また病院着があまり好きではない為。
7 肌着(パンツ、インナー)
8 靴下
9 洋服(上・下)・カーディガン カーディガンは、集団の環境では自分で好きに室内温度の調節かできない為。
10 バスタオル
11 フェイスタオル
12 ボックスティッシュ 災害ではトイレットペーパーの方が有用性は高いが、緊急入院と併用の為、お客様と相談の上、ボックスティッシュを採用。
13 水の要らないシャンプー
14 歯磨き粉付き歯ブラシ
15 入歯洗浄剤
16 上履き 入院:必要 
災害:避難所では土足禁止 素足は夏場でも寒く。
スリッパは、高齢者の場合、転倒などの怪我に繋がりやすい。
体温は特に足から冷えていきやすい為、
体温調節が弱っている高齢者にとっては上履きが有用
17 テレホンカード   災害:公衆電話は優先回線の為、繋がりやすい。
18 10円玉・100円玉
(数枚ずつ)
  災害:停電になっても公衆電話は使用ができるが
テレホンカードが使えなくなり、使用の際、10円玉が必要となる。
19 小銭入れ  
20 雨がっぱ   災害:強風や両手を使えるようにする為にも傘はNG。
札幌で早期避難指示が出されるのは、風水害・雪害に限られるため
21 軍手  
22  
23 緊急時のトイレ  
24 緊急時の
簡易保温シート
 
25 羊羹・塩飴(羊羹1個・塩飴2粒)  
26 懐中電灯・電池(ラジオ付き)  
27 携帯電話充電器
(コンセント・シガーソケット
・USB兼用、コード)
28 ラジオ・テレビ用イヤホン
(3メートル)
29 筆記用具・メモ帳
凡例
○:必要 ●:お客様によっては必要 △:あると便利だが必須ではない 空欄:不要

本当にあったお話

・体調を崩して病院にいったら、即入院を言い渡され、家に戻れず、友人に助けを求めた際、その友人が入院セットをあらかじめ用意していたことで、入院者に迅速に貸してもらう事が出来た。
・熱中症で倒れた祖母を発見、急いで救急車を呼んだが、祖母の生年月日も正確な年齢も知らず、血液型や持病も知らず、結局、母でないと対応できなかった。
・地震で実家を失い、災害に備えようと高齢の祖母の為に避難セットを作ってあげようと思って、市役所にいったら避難所は土足禁止で上靴が必要だと初めて知った。市の防災ハンドブックに上靴の記載がなかった。

お客様の要望と配慮

お客様の要望:緊急入院セットと併用できる様に作ってほしい。家にある物で使えるものはできればそれを使用したい。
【お打ち合わせ】
・質問
 Q:早期避難時には、家族や地域の方などどなたかと一緒に避難するご予定はありますか?
  A:母が高齢で認知症の為、母の住まいまで行って一緒に避難する予定です。
 Q:緊急入院時、どなたか家の間取りや衣類などの収納場所を把握してくれている人はいますか?
  A:家の間取りを知っている家族はいるけど、衣類のしまい場所とかは知らないです。
 Q:その方は同居されていますか?または、どれぐらいの時間で会える距離にいますか?
  A:二世帯住宅で暮らしていますが、行事がない限りはほぼ交流がなく、救急の場合は多分、会社の人にいろいろ頼むと思います。
等々、、、
・ハザードマップを使って、避難場所や生活拠点の災害リスクの確認と想定される災害についての説明をさせて頂きます。
・家屋内の災害用備蓄品の確認

【せいとんとしてのアドバイス(配慮)】

お客様がお仕事をされている事やお母様の介護をされている事などを特に考慮しアドバイスさせていただきました。

救急:お客様はご健康で、何かあっても仕事先や家族が対応してくれるとは思うとのことでしたので、最初は減災避難セットのみを作成することをお勧めしましたが他の人はどこに自分の衣服があるかも分からないし、あまり家族に迷惑はかけたくない。
母が何度か救急搬送さたのを自分が対応してきたので、救急用もあった方が良いと強い要望がありました。

パジャマやアメニティーについて昨今ではリースやセット購入を病院がしてくれることをお伝えしたうえで、現在ご健康でかかりつけの病院もない為、救急の際、どの病院に搬送されるか全く予想がつかない点と病院着が好きではないとのご要望によりパジャマを入れる事に致しました。

自宅内の備蓄品については、水・食料・日用品はありましたが、災害用品があまりなかったのでご説明の上、足りない災害用品の購入をアドバイスさせて頂きました。
鞄は、リュックタイプかキャスター付きの物が特に良いですが、早期避難をする場合は祖母と車での移動となるのと、普段使い慣れていない物は嫌だという理由で以前旅行に使っていた鞄を使用することにしました。撥水スプレーをこちらでご用意させていただき鞄に吹き掛けさせて頂きました。
また、鞄の中身が濡れない様に小分けにジップロックに入れさせて頂きました。
また、早期避難時はお母様の支援に回ることと、ご自宅よりお母様のお宅にいる時間の方が長いことから、普段の災害に備えた備蓄品は自宅へ、減災避難兼緊急入院セットはお母様のお宅に保管することにいたしました。
保管の場所に関しては、近しいご家族や信頼のおける仕事仲間には伝える事に取り決めをさせて頂きました。

携帯充電器や小さい懐中電灯は所持していましたので、こちらはお布団の近くに置いておくようにして頂きました。
さっぽろ防災ハンドブックに載っていない持ち出し用品に関しては、全て理由を説明させていただいたうえで、防災意識の向上を促せるようにお客様と一つ一つ確認して入れるものを選ばせていただきました。これは、揃えるだけになってしまうと災害時どう活用していいか分からなくなってしまうからです。

救急の場合、雨がっぱや軍手など災害用のみに必要な物は不要なので、それらをジップロックにひとまとめにして災害用と書いて、鞄の一番上になるように入れておきました。
鞄には、持ち手の所に持ち出す際のメモを着けさせて頂きました。
(セットを作成した日付、救急時は持ち出す前に鞄の中の災害用袋×1を取り出すこと、羊羹・塩飴が入っているので一年に一度は中身の見直しをしてくださいと書かせていただいています。鞄の外にメモを付け。鞄の中にも中身の用品の活用例のメモを入れて多少、歳月が過ぎて忘れてしまっていても思い出せるように配慮させていただきました。)

お打ち合わせに要した時間:約2時間 
後日減災避難兼緊急入院セットを作成・再度自宅内の備蓄品の確認に要した時間:約1時間半
料金:5千円 

【お客様からのお声(感想)】

公衆電話が優先回線で停電でも使えるのを知らなかった。自分の避難場所が最寄りの小学校なのは知っていたが土足禁止なのは知りませんでした。
防災について知らない事があまりに多かったので、色々知ることができました。
ネットが全くできないので、近所の店頭でなさそうな物を買い物代行してもらえたのが大変助かりました。

せいとんに依頼するメリットとは

災害の備えでは、地域とのつながりや防災訓練、日ごろの備えについてご家族や身近な人と話し合っておくことが大切です。 しかしながら、家族と話しあった事がない。町内会など地域とのつながりが薄いなど、高齢者の課題が問題となっています。 せいとんは、「家族のように」お客様に寄り添い、お客様に必要な防災の備えのお手伝いをさせて頂けます。

料金目安

いざという時の備えのアドバイス・サポート
(自宅の防災備蓄品の見直し、整理。減災避難セットの作成、緊急入院セットの作成など)  5000円~(個人/税別)

高齢者向け「いざという時の備え」講習会
(地域のハザードマップの見方、特性、避難セットや入院セット作成のコツ等)料金や講習内容については問合せにてご相談ください